大好きな着物を着て
大好きな方に逢いに行った。
その方のお名前は
廣瀬雄一さん。
まだ四十半ばだけれど、
江戸小紋染色を担う伝統工芸士だ。
私に廣瀬さんを引き合わせたのは、
私の着物コンシェルジュ臼杵美紀さん。
一昨年だったかな
『一度廣瀬さんの江戸小紋を見てみて下さい』
と誘われて、
手にしたのがこの着物見本。
良いものは見本の切れ端でも良いのだ。
この着物、
春も良いけれど
冬も素敵
そしてそして
廣瀬さんは染色、伝統工芸を
熱く語ってくれた。
日本の着物の伝統は
厳しい所にいると言われているけれど
廣瀬さんのような方が先輩たちと共に
引き継いでいくのなら、
必ずやその伝統工芸は生き残ると感じた。
廣瀬さんの姿には
闘いはなかった。
ただただひたすらに
江戸に続く染色技能を愛し追求すること。
風の時代に生きていく人って
廣瀬さんのような人なんだろうなあと思った。