人見知り故

TTMゆいの中野むつみです。

私は人見知りだ。

ただし、
初めての人が苦手なことはない。

知らない人が困っていたら
躊躇なく声もかけられる。

何が人見知りかというと、
どんどん友だちを増やすことができない。

そして、
友人たちとの距離が一定ある。

わかるかな?
かと言って、

友人たちと離れているわけでもない。

例えば、
私には小林さんというお仲間がいる。

私が所属する中小企業家同友会という団体の
女性部で知り合った。

彼女とは仕事も違うし
性格も違う。

彼女は全国に友人をすぐ作る。
先輩の女性経営者にもたくさん可愛がられている。

彼女とは、
普段はあまり会うこともない。

でも、不思議なことに、

10年前、
私が小樽に、

まちづくりのNPOを作ったのは良いけれど、
何をどう動けばわからなくなった時、

私はふと小林さんを思い出し、
会社を訪問し、

彼女に話をした。
彼女は自分が見たバンクーバーの街の話を

してくれた。
そして、

街の色には気をつけて。
と、言ってくれた。

ただそれだけで、
小樽のまちづくりの具体的提案が

あったわけではないのに、
何故か私の心は再び前向きになって、

よし!頑張ろうと
思った。

その後も彼女とは
たまに勉強会で会うだけだったが、

ある時その勉強会に
福井の奥村さんという女性経営者を

連れてきてくださった。
私は、人見知りなので、

全国の交流会で奥村さんとご挨拶はするけれど、
近しく話したことはなかった。

私は札幌の勉強会に
出席してくださったのだからと、

奥村さんにご挨拶したら、
大先輩なのに奥村さんから

私に握手をしてくださった。
が、

その時の奥村さんの手の優しさは
今までに触れたことのないような優しさだった。

手が優しいのだ。

その後、
奥村さんのインタビューをさせてもらう事になり、

北海道にいらしてくれた奥村さんの事前インタビューを
小林さんの会社をお借りしてすることになり、

それから、
あれよあれよという間に、

私は福井越前竹田のまちづくりに
首を突っ込むことになり、

今回はその忙しい小林さんも巻き込んで、
福井入りしている。

ホテルで朝食を
奥村さん、小林さんと頂きながら、

全てはご縁なのだなあと
思った。

そんなに距離が近くなくても、
一緒に何かをするご縁がある方とは

何かを始める。
そんなものなのかも知れない。

そう考えると
距離を保った友人がたくさんいるのは

良いことなのかも知れない。

きっとこれから日本中で
そのご縁が花開いていくのだなあ。

66年間の
距離を保った友人たち。

人見知りだった故に
距離を縮められなかったけれど、

そのおかげで
離れることもなかったのかも知れない。

色々な意味で
自分の人見知りな性格が良かったなーと

思う近頃である。


TTMゆいの中野むつみでした。