母の宝物

TTMゆいの中野むつみです。

無条件に嬉し涙がでた。

数日前、
大阪に住む母方の従姉妹から

『従姉妹従兄弟会LINEグループを
作ろうと思うんだけど。』

と、LINEがきた。
もちろんOK!

で、
大阪岡山札幌の従兄弟従姉妹たちの

LINEグループができた。
母は9人?姉妹弟の7番目?

くらいで、
私の上には山ほど従姉妹従兄弟がいて、

岡山方面に行くと
可愛がってもらっていた。

私の姉は
私よりもっと従姉妹従兄弟たちと

仲が良かったが、
携帯を持たない人で

今回は参加できなかった。
グループLINEが始まると

びっくりするような
会話!だった。

数時間目を離すと
LINEに未読が400近く溜まる。

今まで会えずにいた思いが
会話に溢れていた。

独身の時は
それなりに会っていたり、

母親や父親が健在の時は
親戚が集まることも多かったが、

気がつくと
母の姉妹弟で生きているのは

母と1番下の妹だけだ。
LINEの会話は

他の従兄弟たちは元気だろうか、
から始まり、

従姉妹たちは
健康、料理、ニンニクの保存方法と

脈絡なく話は飛び、
交差し、

でも、
気がつくと

みんなわかっていて
まるで本当に会話だった。

昔、岡山の母の実家に
叔母たちが集まると

それはそれは
すごいおしゃべりで

誰もその隙間に入っていけず、
男性陣は呆れるというか

小さくなるというか
そこには楽しい時間と空気があった。

今それがLINEで
再現されたような感じか。

私は無口な方なんだなあ。
と、思いながら、

従姉妹従兄弟たちの会話を読み
時々口を挟んでいたが、

『むっちゃんが無口だというのは
勘違いだと思うよ』と、

従姉妹に言われて
苦笑い。

『今度LINEグループ電話をしよう』
と、なったが、

生憎、その日は
外出予定だったので、

『今度の土曜日、
母の面会に行くから

もし都合がつく人がいたら、
顔を出して〜』

と、お願いした。
平均年齢は

多分74歳くらいの集団だけれど、
仕事やらなんやらかんやらと

出かけることが
多い人たちなので、

面会時間に
LINEできる人は少なかったが、

今日、母に面会に行き、

『白川の従姉妹従兄弟会を
作ったよ〜

テレビ電話に
もしかしたら誰か出てくれるかも!』

と、母に言うと、
いつもは反応が鈍い母なのに、

嬉しそうに笑っていた。

時間になって
ライン電話をいれたら、

私のすぐ上の従姉妹が出てくれた。

『たまおばちゃん〜
啓子だよ〜わかる〜?』

その声に母は目を大きく見開いて
『わかるよ〜』と言った。

続けて

『久美子だよ〜』
『真知子だよ〜』

と次々に
従姉妹たちが現れ、

iPad画面は
懐かしい顔でいっぱいになった。

母は泣いていた。
嬉しそうに笑いながら泣いていた。

母がアルツハイマーと言われてから
初めての嬉し涙だ。

いや

その前からずっと見たことがない
母の嬉し涙だった。

肉親って、
昔の思い出って、

宝なんだと思った。

TTMゆいの中野むつみでした。