福井というところ

TTMゆいの中野むつみです。

ボタンもつけられない私が
福井の刺し子作家の五島万里代さんと

近しくお話を
させてもらうことができた。

ご紹介くださったのは
奥村繁子さんという大先輩。

で、
昨日丸一日、

お二人に色々ご案内頂いたのだが、
いやああ、

五島さんのギャラリーに着いて
まずびっくりだ。

2年前に亡くなった五島さんのご主人は画家。
なのでギャラリーはお二人のギャラリーで

万里代さんの刺し子の作品と
ご主人の絵画とが展示されていたが、

玄関を入るところから
ここは何かが違うぞ、

と予感させる趣があった。
表札だってステキ。

で、
玄関を開けると

そこは吹き抜けの空間。
思わず、すごい!と、

声が出てしまった。

恥ずかしながら、
私は針も持てず、

刺繍どころか
ボタンもつけられないほどの不器用で、

刺し子は知っているけれど、
絶対しない!と自信を持っていえるけれど、

そんな私が
心を大きく動かされるほど

そのギャラリーは
魅力に溢れていた。

パシャパシャと写真を撮らせて貰い、
その後は刺し子はどうやって絵柄を作るのか?

など、
お聞きする。

そもそもは
お母さんが夜なべしながら家族のものを

作ったのが刺し子だから、
絵柄も布に鉛筆で直接図柄を書いていくのが

万里代さんのやり方だそうだ。
この綺麗な模様をどうやって描くの?

とお聞きしたら、

『これは定規の幅でしょ?
これは500円玉のカーブを使って』

と答えが返ってきた。
なるほどねえ。

それにしても
チクチクして

これだけのものを作るのだから
すごい。

万里代さんは
刺し子のみならず

着物の切れ端を使って
お花なども作っていて

ギャラリーに垂れ下がる枝垂れ柳の花も
布で作った花だった。

そして、
思うにセンスが良い人は

花を活けても
ステキ。

ギャラリーの後ろはご自宅で
庭に咲く花を毎日活けるのだそうだ。

置いてある家具も計算されたかのように
そこにマッチする。

感嘆のため息をいくつも着いた後は
お近くの陶芸村を案内していただいた。

さすが福井!の古い立派な建物の中では、
若い美しい女性が草木染めの展示をされていた。

どうも福井は
若い工芸家がいっぱいいる地域らしい。

そして
次に訪れたのは

江戸時代の蔵を利用して
近くの陶芸家や工芸家の皆さんの作品を

展示販売している空間だった。
店とかショップとは表現できない場所で

空間としか言いようがない。

3月からご縁があって
福井を訪れる機会に恵まれているが、

どうも福井は奥が深い場所のようだ。
あらゆるところに表現されるセンスは

どうやって生まれたのだろうか。
きっと歴史の中で培われたものだろうが、

すごいの一言に尽きた。

今日は
越前竹田をじっくり見学する。

福井の皆様
どうぞもっと宣伝して下さい。

北海道からツアーを組んで
参りますぞー

TTMゆいの中野むつみでした。