されど形見の帯

TTMゆいの中野むつみです。

久々に必死の練習。
何がって、帯。

着物の着付けを習って、
半年。

どうにか一人で着られるようになり、
あとは、

美しく着られること!と、
早く着られること!

に目標を設定したが、
帯は名古屋帯か、

袋帯でもしゃれ帯。
まあなんですね、

私でも結べます!
の感じの帯で、

それでもそこそこ時間はかかるが、
どうにかなる。

だったのだが、
実は来月、

東京で事前インタビューを
することになり、

お客様は、

お能の梅若流角当行雄先生。
有名な先生だし、、、

お能の先生だし。。。
ここは気張ろう!

と、思い、
事前インタビューだけれど、

一張羅の白大島紬に、
祖母のタンスから出てきた帯を

締めようと思ったのだ。
その帯は、

多分、新品。
薄緑の紬の帯だけれど

袋帯で、
同色で刺繍も施されている。


実家を
取り壊す時に見つけた祖母の着物は、

全部袖を通して、
草履も履き、

下着も使っているが、
袋帯は使う機会がなかった。

金糸も銀糸も使わず、
紬なのに刺繍もあり、

そして、
何故だかめちゃくちゃ長い。

他の袋帯は
金糸銀糸が入り、

着る場所が限られているけれど、
この薄緑の紬の袋帯は、

着ようと思ったら着れるけれど、
長い。ので、

どうしよう。。
と、思っている時、

一大決心で白大島紬を買い、
この着物に締めようと決めた。

なんで決めたのかわからない。
ただ、着る機会が来なかった。

が、そーしたら、
角当行男先生のインタビューが決まり、

よっしゃー!
事前インタビューで着るぞー

と、心ワクワク。
でも、

ホテルで一人で着られるか?
と、先日、

着付け教室の遠藤先生に習いに行ったら、
全く締めるどころの話じゃあない。

要は、
いくら着物を一人で

着られるようになったと言っても、
着物歴半年の私が一人で締められるような

甘い帯ではなかったのだ。
が、

どうしても諦めきれなかった。
叔母の形見の良い帯もいっぱいある。

他の帯でもいいじゃん。
なのに、

どうしても
この帯を締めたいのだ。

詩吟を習っていた祖母の帯だからか。
わからないけれど、

この帯を締めたいと
諦めきれず、

ならば練習しよう!
と、

一人で長い帯と悪戦苦闘を
開始した。

わかる方にしかわからないけれど、

模様が一部にある長い袋帯は、
いやあ難しい!上に、

腕が後ろに回らないと
締められない。

いやはや
で、

本日の結果は、
うーん25点くらいか。

でも、
よく頑張りましたよー

それにしても、
どうしてこの帯を締めたいのかしら。

もしかしたら、
幸運の帯なのかも。

白大島紬の着物に
薄緑の紬の袋帯を締め、

角当先生に
事前インタビューしている自分が見える。

だからきっと締められる!

たかが形見の帯。
されど形見の帯である。

TTMゆいの中野むつみでした。