縁で結ばれている?

TTMゆいの中野むつみです。

人の縁って
不思議だなあ。

と、思う。

先日、
美瑛の佐々木良榮さんのご紹介で

比布のワークサポートフレンズの
亀海さんをお尋ねした。

事前のインタビューだ。
初めてお会いするので、

あちらも
こちらも

少々緊張していたが
お話をお聞きするうち

何やら心が通じ合うようで
すっかり亀海さんのお話に

相槌やら
笑顔が止まらない。

で、
びっくりするようなところで

共通の知り合いの名前が
出たりする。

それも小樽の人だ!

なんで比布の方のお話をお聞きしていて、
小樽の人たちが出てくる?!状態。

不思議。
まあそんなこんなで

緊張がほぐれて
良いお話が聞けたのだが、

亀海さんは
精神障がい者の就労支援を

お仕事にされていて、
そもそもは、

佛教大学で福祉を学び、
京都の岩倉にある病院で

精神保健福祉士として
働いていた所から話は始まるのだが、

『一番記憶に残る患者さんのことを
教えてください。』

と聞くと、
亀海さんは、

『たくさんの患者さんが
思い出されますが。。』

と言いながら
一人の患者さんのことを

話してくださった。

『京都の下町みたいな商店街で
いつも傘を振り回すおばちゃんがいて

強制入院になったんです。
入院しても誰それ構わず攻撃してくるんですが、

ある日、
病院の廊下で僕とすれ違ったんです。

そしたら、
そのおばちゃんはニコニコして

「良かった!やっと人間に出会えた」
と言うんです。

僕以外の人は
キーキー騒ぐ猿に見えるらしく、

それで傘を振り回して
自分を守っていたらしいんですよ。

そのおばちゃんも自宅で暮らせるまでになり、
その大好きな商店街の中に部屋を借りて

一人暮らしをするようになりました。』

私はこの話を
とても興味深く聞いた。

もしかして、
精神障がい者は、

このおばちゃんじゃあなくて、
私たちの方じゃあないのかな?

と、
思ったのだ。

亀海さんはとても心が綺麗な方と
お見受けした。

このおばちゃんには
それがわかったのだ。

と言うか、
このおばちゃんには

人間の本心を
見抜く力があり過ぎて、

他の人が
キーキー言う猿に

見えたのではないだろうか。
なんだかそんな気がした。

昔、看護婦時代、
精神科の先生に聞いたことがある。

『あの患者さんは精神病なのですか?
私には性格のように思います。

どこからが病気で
どこからが性格なのですか?』と。

先生は、

『病気か、障がいかは、
社会が決めるのです。

社会に壁がなければ、
病気にも障がいにもならず、

思想だって
病気や障がいと言われることが

ありますよ。』
と仰った。

その時初めて
障がいは社会側にあるのだと知った。

精神障がい者と言われる方々は
その典型のような気がした。

亀海さんのインタビュー本番は
12月だが、

話が色々ありすぎて
3回くらいに分ける予定だ。

なんとなく
亀海さんと私は

深い縁で結ばれている気がすると
勝手に思っている。

↑フレンズヤギ
TTMゆいの中野むつみでした。