2冊のフォトブックに

TTMゆいの中野むつみです。

フォトブックを作って貰った。
写真を撮ってくれたのは、

寿都カメラのなぎささんだ。
1回目は去年の夏だった。

10年関わってきた小樽の
写真が欲しかった。

場所は手宮線跡。
線路が

道のりを表しているようで
かなり気に入った出来になった。

2回目は今年の1月、
なんと!大人の振袖を着て

豊平館で撮影をした。
最初は2回とも

デジタルデータだけの予定だったが、
なぎささんが、

フォトブックも
作っていると聞いて

写真のチョイス含めてお願いしたら、
『むつみさん、題名はつけてください』

と、言われ、
ならば後からいつかすぐわかるようにと、

【小樽手宮線にて 67歳の夏】

【もうすぐ68歳の冬】

とした。
そして、

今日、
そのフォトブックが出来上がり、

『じゃあ、ランチしながら貰う!』
と言って、

札幌の三越地下のカフェで
なぎささんと会った。

なぎささんは
寿都で写真館を営んでる。

人口が2700人の町で
写真館が成り立つのか?と、

余計な心配をしていたが、
なぎささんは、

写真館の経営者の協会に入り、
技術だけでなく経営も学び

小樽の幼稚園などの行事写真や
私のような個人のお客さんもいて、

大したものだと感心しているが、
もっとすごいなあと思うのは

寿都に対する思いを
写真という形で表現していることだ。

なぎささんには
二人の息子さんがいて

長男さんは今年成人式だった。
『寿都は小さい町だから、

長男の同級生たちのことも
みんな知っているから、

成人式に帰ってくる
みんなの写真を撮って

道の駅に飾りたくて』と、
この1年間、

寿都で長男の同級生の写真を
撮りまくり、

今年の成人式の前から
寿都道の駅に展示をした。

私は、
なぎささんのインタビュー本番時、

道の駅でその写真を見たけれど、
写真の顔はみんな嬉しそうで、

寿都の未来は明るいぞ!
と思った。

寿都には寿都高校しかないから、
小樽や札幌の高校に通う人もいて、

みんなが一緒なのは
中学校までらしい。

そして、
寿都高校には、

高校がない黒松内などから
新しい友だちがやってくるという。

その話を聞きながら、
なぎささんに限らず、

寿都の大人にとって
今年成人したみんなも、

寿都の子はみんな
本当によく知っている子たちなのだろうな、

と思った。

写真って不思議だ。
時間が経っても、

その写真を見ると、
その時が蘇る。

私のフォトブックも
きっと時間が経つほどに

味わいが増すのだろうと
思う。

小樽に関わってきた年月と
67歳の夏の私。

紫の振袖を着ようと突如決めた
もうすぐ68歳の冬の私。

このフォトブックを
100歳の私は

どんな思いで見るのかな。

癖になりそうなフォトブック。
次はいつ撮ろうかな。

TTMゆいの中野むつみでした。