与那国島の神様その1

TTMゆいの中野むつみです。

私って運がいい!
と思ったこの五日間だった。

石垣島で
インタビューをすることが決まったのは、
7月。

当たり前に
お相手の津嘉山航さんの
日程は未定。

五日間用意しておけば
なんとかなるかと
津嘉山さんにお願いして
『10月9日に行って13日に帰ります!』
と日程を決めた。

4泊5日で97000円は
安かった。
宿ともだ。

で、結界、
インタビューは順調に行き、

11日は西表島、
12日は、、、どうしよう。

よくわかんないけれど、
ドクターコトーの
与那国島まで行こう!

と決めて、
飛行機を取ったのが
来る直前。
もちろん2島とも
ノープランだ。

まあ行けば、
なんとかなるでしょう。

それでも
ちょっと不安になり
西表島から帰ってから
ネットで調べたら、

むむむ与那国島には
タクシーが一台。
路線バスが1日8本。

島の名所は
ドクターコトー含め
端っこに点在しているらしい。

まあいいか。

で、飛行機を降り立ち、
路線バスの時刻表を見たら、
あら、次のバスまで
結構時間がある。

空港は時間を潰す場所はない。
ダメ元でタクシー会社に電話をしたら、
やっぱり出ない。

うーん、
空港売店のおばさんに聞いてみた。

『ドクターコトーのとこまで
歩いて行けますか?』

『行けますが遠いですよ。
歩いて?』

『私、免許もないし
自転車も乗れないんです』

『牧場を超えて
滑走路が切れた頃右に曲がってください。
気をつけて』

なーんだ!
歩いていけるんじゃん!

と、
炎天下の与那国島を
私は歩き出した。

すぐに牧場があった。

牛たちはのんびりと
私を見ていた。

わああ!
すごい!牛も落ちていて
いるんだなあ、この島は。

が、歩けど歩けど、
それらしき道はなし。

その時だった。
一台のトラックが止まり、

『良かったら乗って行くかい?
目的地までは送れないと思うけど。』

と、
声をかけてくれたのだ。

人生初のヒッチハイクか!

『ドクターコトーまで行きたいんです』
『うーん、途中までになるよ』

はいはい、
それでも助かります!

と、私は、
大きなトラックの助手席に座った。

運転手さんは
『俺は手前のガソリンスタンドまで行くけど、
それでも遠いよ!』

私は、
無計画に与那国島に来たこと。
ドクターコトーまで歩けると
判断したことなどを運転手さんに
話した。

『いや〜
それは死ぬよ。
歩いて行ったら』

と笑っていたが、
本当に遠くて、

『私、ここを歩いて
行こうとしてたんですね!』

と、クーラーの効いたトラックの中で
冷や汗をかいていた。

運転手さんの目的地、
ガシリンスタンドに来ると、

『いいや、コトーの近くまで
送って行くよ!』

と、
そのまま車を走らせてくれたが、
その道は山あり坂あり、
海が見えて、

『わーここも歩いたら死んじゃう!』

運転手さんは笑いながら、
『そうでしょ、歩道も草だらけだから』
と、言った。

ややしばらく後
ドクターコトーの
撮影現場近くに着いた。

『本当にありがとうございました。
終わったらバスで空港に戻ります。
写真、撮っても良いですか』

というと、
運転手さんは笑ってくれた。

あー神様だ!

やっと着いたドクターコトーの
撮影場所は、


心が澄んでくるような
ドラマそのものの
場所だった!

ありがとうございました!

で、この後、
私はもう一人の神様に救われて
与那国島を満喫するのだが、
それはまた明日!

TTMゆいの中野むつみでした。