大事にしたいこと

TTMゆいの中野むつみです。

札幌市は、
明日から小学校中学校が

臨時休校ですね。
私も3人の娘たちを抱えての

仕事人生だったから、
昔のことを思い出していました。

我が家には、
強い味方の私の両親がいて、

通院以外は、
結構病気の時も

見てもらっていました。
それも、

仕事の使命に燃えていたので、
お願いね!

みたいな感じでした。
当時はそれが当たり前でした。

看護婦でしたが、
スタッフが熱を出しても、

『人が足りないのよ。
熱さましを飲んで出てきて!』

が、
まかり通っていました。

私は、自分は休まないのに、
子育て中のお母さん看護婦さんには、

子どもの看護休暇を
取ってもらえるように

私が溢れた仕事を
引き受けていました。

ものすごく忙しいとこで、
そのうち、

私は体を壊して、
看護婦を辞めました。

その辞める直前に、
実はある論文を書いたのです。

どーして、
それを書くことになったのか、

全く覚えていないのですが、
その論文の趣旨は、

『胃癌の早期発見のために、
休日の胃カメラ診察が

進められているが、
本来は、

平日に休みを取れるように、
すべきではないか』

みたいな内容だったと
思います。

ちょうどテレビで、
疲れたお父さんが、

お風呂で居眠りをして、
顔をぽちゃんとお湯につける、

と言う栄養剤のCMが
流れていました。

私は、
自分が書いた論文が、

お医者さん用の
薄い雑誌に載っているのを

近しい先生から
見せて貰いました。

『中野さん、
これはすごい事を書いてあるんだよ』

私に取っては、
看護婦をやめる時に手にした、

最後の花束のように
思いました。

今、
3人の娘たちは

それぞれに
働いています。

働き方は様々ですが、
一番病気をして、

一番おばあちゃんに預けられた娘は、

『病児保育は使わない。
子どもが病気の時くらいは

休もうと思う』
と、言っています。

そうだよなあ。
と、少し胸が痛みます。

そして、
昔の私のように、

子どもをおばあちゃんに預けて
一生懸命働く娘もいます。

あ、そのおばあちゃんは、
私ではないですよ。

だって私は、
わさわさ働いたり、

動いたりしてるから。
婿さんのご両親です。

その娘の気持ちも
痛いほどわかります。

あー私に似たんだなあ。

今の時期、
経営者は腹をくくるしかない。

と思います。
働く人たちに、

決断を迫ったら
ダメだと思う。

せめて、

『学校が休みになったけれど
大丈夫?』

答えが怖くても、
それを引き受ける勇気が

必要なのだと思います。

それにしても、
自分が書いた論文が

医療雑誌に載ったのに、
コピーももらわなかった私。

心の断捨離は
昔から強かったようで、

それはそれで、
あっぱれ!

TTMゆいの中野むつみでした。