もうすぐ68歳の冬に!

TTMゆいの中野むつみです。

私の反抗期は
少し遅れて二十歳の頃にやってきた。

母は当たり前に
成人式に振袖を着ることを

進めてくれたが、
拒否!みたいな形で現れたのだ。

母は、
『それなら色無地の中振袖を作るから。

それなら勿体無くないでしょう』
と、言った。

忘れちゃったけれど、
私が拒否した理由が、

一生に一度しか着ないものに
大金を払うことはない!

みたいな感じだったのだと思う。

結局、オレンジの中振袖を着て、
美容院でセットをして写真を撮ったけれど、

膨れた顔で写っていた。

それがずっと心の奥にあったのか、
自分に娘ができると、

なんで振袖を喜んで着なかったのか、
後悔の念が生まれるようになった。

いつか
振袖を着られたらいいなあ。

でも、
今更華やかな二十歳の振袖を着たら

演歌歌手か。
と諦めていたら、

私の若い友人で
KIMONOおあつらえHANAの店長

臼杵美紀さんから、
『大人の振袖を作ったよ〜』

と、
お知らせがきたではないか!

もちろん、
二十歳の方も着られるけれど、

私でも大丈夫だそうだ。
よし!決めた!

この振袖を着て
プロに写真を撮ってもらおう!

早速、
着物レンタルの予約をし、

ヘアメイクは
ジュブリエの平田陽子さん、

写真は
寿都カメラの西村なぎささんに

お願いした。
撮影場所は豊平館、

日時は1月16日。
成人式も終わり、

皆さん時間が取れそうだ。
で、

昨日、
朝のうちにヘアメイクをしてもらい、

午後イチで
札幌ポールタウンにある

KIMONO HANAさんに行って
着付をして頂き、

着付け途中から
プロのカメラでカシャリ!

この大人の振袖をプロデュースした
臼杵さんも来てくれて、

私は
ちょっとしたモデル気取りだ。

『中野さん〜紫がとってもお似合い!』
『中野さん〜品があるから!』

褒め言葉ほど
人を輝かせてくれるものはない!

たとえお世辞でも、
うふふ〜と嬉しい。

着付けが終わると
冬コートの中に長い袖をしまい、

豊平館のある中島公園に向かった。
札幌の中央部にある中島公園は

葉っぱの落ちた巨木や
大きな藤棚、池が

真っ白な雪の中で美しい。

豊平館は国の重要文化財だけれど、
撮影にも安価で貸してくれる。

私たちの他に
結婚式の前撮りと

思われる方たちもいらして、
ちょっと恥ずかしかったけれど、

私は女優!

の気分でなぎささんに

いっぱい写真を撮ってもらった。


で、その後は、

豊平館の一室で
なぎささんの事前インタビューを

させて貰ったが、
そこで良い案が浮かんだ。

『この写真をフォトブックに
してもらえませんか』

と、
お願いしたのだ。

何かの折に
ちょっと広げてみられる。

邪魔にもならない。
題は、

『もうすぐ68歳の冬に』にした。
思い出は幾つになっって大事だなあ〜

TTMゆいの中野むつみでした。